こまざわ耳鼻咽頭科声のクリニック赤坂COMPREHENSIVECAREFORVOCALPERFORMERS

お知らせ

ごあいさつ

院長メッセージ

 当院は、声の診療を専門とするクリニックです。
 院長は、国際医療福祉大学三田病院耳鼻咽喉科声の相談・治療センターおよび山王病院東京ボイスセンターで声の診療に従事し、特に歌手や役者など、声を使うパフォーマーの音声障害の治療を専門として参りましたが、よりパフォーマーに寄り添った診療を実現すべく、赤坂で開院いたしました。微力ではありますが、音楽および芸術・芸能の発展に寄与できるよう、全力を尽くす所存です。

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 当クリニックの場所は、もとはクラシックのサロンコンサートが催されるような、暖炉のある防音スペースでした。院長はこの物件に出会ったことで、開業の決意を固めました。音楽と歌を愛するすべての人々のオアシスになればいいと考えています。
 歌手・俳優・声優・ナレーター・アナウンサー・司会者といった、声のパフォーマンスそのものをお仕事としている方々やそれを目指す方々、また教師・保育士・講師・インストラクター・僧侶・牧師といった、お仕事に声が不可欠な方々、また趣味で声を使う方々は、ご自分の声について、調子のよしあしに関わらず、気になることがあるとお察しします。また、一般の方でも、何らかの原因で声に障害を生じたときは、日常生活においても非常な不便を感じておられることと存じます。
 声で悩む全ての方々に寄り添い、解決に導きたい。これが当クリニックの願いです。

院長紹介

  • 院長 駒澤大吾
略歴
 平成19年 奈良県立医科大学医学部医学科卒業
 平成19年 国際医療福祉大学病院初期臨床研修医
 平成21年 国際医療福祉大学三田病院耳鼻咽喉科
 平成24年 山王病院 国際医療福祉大学東京ボイスセンター
 平成28年 声のクリニック 赤坂 こまざわ耳鼻咽喉科 開院

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 奈良県育ち。大阪府立大学総合科学部で修験道など山岳宗教の研究をした後、国語教師をしながらソウル・R&Bの歌唱を故渡辺大之伸氏に師事。
 平成13年、32歳で奈良県立医学部医学科入学、平成19年 同卒業。
 卒業時から音声医学を志し、国際医療福祉大学病院で初期臨床研修終了後、平成21年から国際医療福祉大学三田病院耳鼻咽喉科および声の相談治療センター勤務。平成24年から山王病院内にある国際医療福祉大学東京ボイスセンター勤務。数多くの職業歌手の音声障害に対する治療および手術に従事。特に、音声酷使に伴う遷延性声帯炎に対する継続的治療、声帯結節・声帯ポリープに対する喉頭微細手術の経験は豊富である。また、片側声帯麻痺に対する披裂軟骨内転術など喉頭形成術も数多く執刀。全国から音声医学研修のため訪れる医師に対する指導にも定評がある。
 現在も都内ライブハウスでヴォーカリストとしても活動中。ファルセットと地声を柔軟に使い分けるスタイルで、好評を博している。

所属学会
 日本耳鼻咽喉科学会
 日本喉頭科学会
 日本音声言語医学会
 日本気管食道科学会
主要著作(筆頭著者のみ)
 駒澤大吾,許斐氏元,大貫由香,渡邊雄介:嗄声を主訴とした再発性喉頭アミロイドーシスの3例. 喉頭 22:132-138, 2010
 駒澤大吾,渡邊雄介:声帯のアンチエイジングー女性の声が嗄れたり低くならないためには. Modern Physician 34:1272-1276, 2014
 駒澤大吾:生きること 声をだすこと 歌うこと. 癒しの環境19(2-3):99-104, 2014
 駒澤大吾:急性声帯炎に対するステロイド加療. Modern Physician 36:378, 2016
学会発表
 最近2年間に経験した咽頭・喉頭アミロイドーシスの3例、第21回日本喉頭科学会、前橋、2009、ポスター
 当科音声外来 診察室から訓練室へのリアルタイム声帯動画画像モニターシステムの試み、第54回日本音声言語医学会、福島、2009、口演
 片側声帯ポリープを有する男性プロ歌手の歌唱発声調節機構についての一考察、第61回日本気管食道科学会、横浜、2009、口演
 歌唱におけるpitch固定時の空気力学的変化についての一考察、第22回日本喉頭科学会、下関、2010、ポスター
 音声外科手術クリティカルパス作成の試み-披裂軟骨内転術+甲状軟骨形成術Ⅰ型と喉頭微細手術-、第55回日本音声言語医学会、東京、2010
 声帯内自家脂肪注入術が奏功した声帯奇形の一例、第23回日本喉頭科学会、旭川、2011、口演
 歌唱時に使用するミックスボイス(mixed voice)について-職業歌手を被験者とした空気力学的検査および音響分析による検討-第56回日本音声言語医学会、東京、2011、口演
 男性職業歌手の声の翻転歌唱障害に対する歌唱リハビリテーションの試み、第56回日本音声言語医学会、東京、2011、口演
 三田病院における音声外科研修について(研修医の立場から)、第24回日本喉頭科学会、金沢、2012、口演
 片側声帯麻痺症例に対する喉頭枠組み手術の術前リスク評価、第26回日本喉頭科学会、那覇、2014、口演
 片側声帯麻痺症例に対する披裂軟骨内転術+甲状軟骨形成術Ⅰ型の術前リスク評価、高知、2014、口演
 EVP(elite vocal performer)の中でも歌手に特徴的に生じる歌唱時音声障害を見分けるには、第27回日本喉頭科学会、東京、2015、公募シンポジウム
 高音発声の維持も目的とした披裂軟骨内転術の一工夫、第77回日本耳鼻咽喉科臨床学会、浜松、2015、ポスター
 Singer’s dystoniaというべき病態が推測される男性歌手の歌唱時音声障害について、第28回日本喉頭科学会、大阪、2016、口演
 Elite Vocal Performers(EVP)に特徴的に発症する、「声の裏返り」を主訴とする歌唱時音声障害の診断・治療について、第61回日本音声言語医学会、横浜、2016、公募パネルディスカッション

当クリニックの特徴

 当クリニックは、耳鼻咽喉科のなかでも声の障害に特化したクリニックで、特に歌手や役者など、
声を使うパフォーマーの音声障害の治療を得意にしています。当クリニックの特徴は、以下の通りです。

声帯の精細な診察

最新のストロボスコープと4Kモニターを用い、声帯の振動を観察します。

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 声の原音を生み出す声帯を診察するには、声帯の形を、動きの中で捉えなければなりません。単に声帯が腫れているというような形状の評価のみをするのではなく、その腫れが、どの程度正常な振動と閉鎖を邪魔しているかを評価しなければなりません。
 声帯結節や声帯ポリープといったポピュラーな疾患も、単にそれが存在するということだけではなく、声帯のどの位置に存在し、どの高さのどういう発声の時の振動・閉鎖を邪魔しているかを観察しないと、パフォーマーにとっては意味がありません。また、歌唱ジャンルや個人のスタイルによっても声帯の使い方はバリエーションがありますので、加味して評価することが必要です。
 ポピュラー音楽においては地声と裏声を分けて考えるのが通例ですが、声帯の振動は地声と裏声とでは異なりますので、声帯の腫れ具合によっては、地声だけ、裏声だけ、ある高さだけの不調が出てきます。一方、場合によっては、声帯が腫れていても特に歌唱の障害の原因にならず、声に独特のニュアンスを加味する個性の源になっていることもあります。
 声帯の動きは、本来は毎秒100回を超える振動をしているため、肉眼で捉えることは不可能ですが、ストロボスコープという機器を使うことでスローモーション化して見ることができます。
 当クリニックでもストロボスコープを用い、撮影したスローモーションの声帯の動きを最新の手術用4Kモニターでご本人と一緒に見て丁寧に説明いたします。声帯の様子は自由にスマートフォンなどで撮影していただけます。
 手術用の4Kモニターを声帯の外来クリニックに導入するのは世界初の試みで、メーカーのホームページでも紹介されています。かつてないレベルの詳細な画像で声帯の状態をチェックした上で、声の症状の真の原因が声帯の器質的病変であるかどうか十分に検討し、最適な治療方法を提示します。

フルボイス歌唱での診察

完全防音の発声室を備え、実際の歌唱をしていただいて症状を把握します。

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 歌声に不調があっても、日常会話の声にはさほど症状があらわれないことが多いため、一般の耳鼻咽喉科を受診しても、症状自体がうまく伝わらないことがあるのではないでしょうか。
 当クリニックは、診察室以外に、もともとサロンコンサートが催されていた完全防音の発声室を備え、必要な場合にはそこで実際の歌唱をしていただいて症状を把握します。
 天井高3.1mの響きの良い空間でPA設備も備えており、あらゆるジャンルに対応できます。診察だけでなく、歌唱発声のリハビリも、この空間で行うことで効果が上がりやすくなります。

声の緊急事態に対応

可能な限りパフォーマーの声の緊急事態に対応します。

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 近年、空前のライブブームで、ポピュラー音楽の歌手のスケジュールはどんどんタイトになっています。また、演劇や声優の世界も同様の傾向にありますので、声のパフォーマーにとって、声帯のコンディションは保ちにくくなる一方です。コンディション管理が最も厳しいクラシックや、パフォーマーの数が少ないために一人当たりの公演数が多い伝統邦楽においても、声の緊急事態にすぐに対処できる医療機関が望まれています。当クリニックは、パフォーマーの皆さんがアクセスしやすい赤坂サカス直近にあり、日曜日診療も実施し、パフォーマーの声の緊急事態に対応します。
 声帯の炎症が声の不調の原因である場合、程度にもよりますが、タイトなスケジュールの中で回復を図るにはステロイド等の点滴治療が必要になることもあります。当クリニックでは、可能な限り副作用の軽減に配慮して行います。

歌唱のリハビリに対応

歌唱発声の特殊な不調状態に対して、リハビリテーションを行います。

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 歌声の不調の中には、声帯という楽器そのものには何の障害もないのに、演奏方法の不調に陥ってしまっているタイプのものがあります。この場合、単なる声のかすれではなく、それまで何の問題もなかった音域でコントロール不能な声の裏返りや途切れが生じることが特徴です。いわば歌声のスランプですが、自分の力ではなかなか戻すことができず、厄介です。(ページ下部の日本語歌唱不安定症についてもご参照ください。)
 当クリニック院長は、わが国で唯一、2011年からこの状態について学会発表を継続して行い、リハビリテーションによる治療を自ら行っています。
 なお、リハビリテーションの対象になるのは、可能だった歌唱が不可能になった場合で、単に歌唱技術が未熟な場合は病的なものではありません。未熟歌唱の場合には、当クリニックが信頼するボイストレーナーを紹介することも可能です。
 また、一般の方の話し声の不調に関しては、専門職の言語聴覚士がリハビリテーションを行います。当クリニックには言語聴覚士が在職しておりませんので、主に山王病院内東京ボイスセンターに紹介いたします。

山王病院 国際医療福祉大学東京ボイスセンターとの連携

東京ボイスセンターと緊密な連携のもとに診療を行います。

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 当クリニック院長は、東京ボイスセンターでの手術執刀および外来診療も継続しており、声帯結節・声帯ポリープなどで、全身麻酔での喉頭微細手術が必要な場合、自身がボイスセンターで手術を行います。また、上記のように一般の方の話し声の不調に対しても、ボイスセンターに紹介し、言語聴覚士がリハビリテーションを行います。

声の健診(ボイスドック)を実施

気軽に声帯の状態をチェックできるよう、声の健診を実施しています。

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 パフォーマーにとって、声帯の健康を保つことはとても大切なことですが、自分自身で声帯の状態をチェックすることは簡単にできるものではありません。特に症状がない時に、わざわざ医療機関を受診して声帯の状態をチェックすることは、わが国ではまだ一般的ではありません。
 欧米では、音楽学部に入学した時、ある公演に参加することが決まった時などに、ベースラインチェックとして、特に症状がなくても喉頭医を受診して声帯の状態をチェックすることが一般的になってきています。
 当クリニックでは、パフォーマーの方が、特に声の症状がなくても気軽に声帯の状態をチェックすることができるよう、声の健診を実施します。ストロボスコープによる観察のほか、発声機能検査や音響分析を行い、現在の声帯および発声の状態について詳しく説明いたします。このことによって、声の障害を起こすリスクを認識し、以後の活動に役立てることができます。また、実際に声帯に傷害が生じた場合にも、ベースラインとの比較からその程度を正確に評価することができ、治療がスムーズに進みます。
 声の健診は基本的には自費診療となります。

その他の特色ある診療

Bスポット(上咽頭処置)

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 のどと鼻の間、ちょうど口蓋垂(のどちんこ)の裏のあたりを上咽頭といい、とても大切な部分です。上咽頭は、風邪のひき始めにまず炎症が起こる部分であると同時に、慢性炎症がある場合には、風邪をひきやすくなると言われています。また、口蓋垂および軟口蓋の動きに密接に関わることから、声の響きの調節にも関係がある部分です。
 Bスポットは、上咽頭の炎症を整える処置として、日本で考えられた治療法です。近年では、炎症改善効果以外にも、自律神経調整作用など様々な効果を持つ可能性が指摘されています。当クリニックでも、風邪の初期・風邪の予防・鼻声成分の調節不調などに有効だと考え、積極的に実施しています。

矢追インパクト療法

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 もともとは、アレルギーに対する根本治療として矢追博美博士により提唱された方法で、一般の減感作療法よりもさらに薄めたアレルゲンを皮下に少量注射するというものです。異物を身体内に注入することによって、単に免疫系だけでなく、自律神経系をはじめとした体のシステムが活性化し、正常化すると言われており、詳細な機序は全く分かっていませんが、臨床的には様々な効果が確認されています。
 声のパフォーマーの方々の中には、プレッシャーのかかる現場でのストレスや過密スケジュール、不規則な生活リズムなどで、自律神経失調やアレルギーの悪化に悩まされている方がいます。当クリニックでは、矢追インパクト療法がその改善の一助になると考え、実施しています。

一般耳鼻咽喉科

その他、声以外の、みみ・はな・のどの一般耳鼻咽喉科疾患についても診療いたします。当院での診療では不十分だと考えられる場合は、専門的な医療機関に紹介いたします。

歌声と声帯の基礎知識

・声をコントロールする3要素

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 声の調節は、呼吸・声帯・共鳴腔の3要素に分けて考えると理解しやすく、まず自分の声の問題点がそのうちのどこにあるのかを把握することが何よりも大切です。呼吸は声のエネルギー源、声帯は音のもと(原音)を作る部分、共鳴腔は原音に「響き」と「ことば」を加える部分です。このうち医療の対象になるのは圧倒的に声帯であることが多いのですが、声帯には感覚が乏しいため、これを直接コントロールするのは極めて難しい作業です。そこで、呼吸と共鳴腔の助けを借りて、声帯を調節することが必要になってきます。

・声帯のコントロール

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 声帯をコントロールする筋肉は、5対10本もあり複雑ですが、声帯で調節される音の要素は、単純な強さを別にすれば、高さ・息混じりの程度・地声裏声の程度という3つに集約されます。高さは声帯の縦方向の引っ張り具合、息混じりの程度は声帯の後ろの開き具合(V字の角度)、地声裏声の程度は声帯全体の厚みの具合で決まります。これらは相互に関係しあっていますが、特にポピュラー音楽の歌声の調節で最も大事なのは声帯の厚みで調節される地声裏声の程度です。

・地声と裏声について

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 声帯の中には内筋(甲状披裂筋)があり、声帯の厚みを調節しています。内筋が収縮すると声帯は厚くなり、振動の中で閉じている局面の圧着度が増し、声としては地声となります。これをストロボスコピーで観察すると、まず声帯の接する部分(遊離縁)の下側(下唇)が接し、ついでローリングするように上側(上唇)まで接し、離れていく様子が観察できます。一方、内筋が弛緩すると声帯は薄くなり、閉じている局面でも声帯の縁の上唇だけが接するか離れたままとなり、声としてはいわゆる裏声となります。しかし、特にポピュラー音楽の歌唱においては100%の地声や裏声というのは中心的に使う声ではなく、その両者の要素が入った声を用いることが普通です。この場合、内筋は、声を高くする筋肉(前筋・輪状甲状筋)に引っ張られながら、それと拮抗して(バランスをとって)収縮を保ち、厚みをある程度残す必要があり、極めて精緻なコントロールが必要な状況です。いわゆるミックスボイスというのはその状況をさしていると考えられますが、バランスをとる位置も、地声寄りから裏声寄りまで、無限の段階があるといえます。これが完全にうまくいった場合、地声と裏声が完全につながった声が実現します。逆にこの調節が不調に陥ると、歌唱中に声が裏返ったり詰まったりします。

・声門共鳴相互作用と準閉塞声道について

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 声帯の調節は、それを単独で行おうとしても、感覚がないのでうまくいきません。そこで、自然に声帯の調節がうまくいく音を使って練習・リハビリをすることが必要になってきます。ハミングなど出口の狭い共鳴腔には、声帯の調節を安定させる働きがあるので、声帯の調節不調や術後のリハビリに非常に有用です。

・声帯を守ろう(声帯の器質性疾患およびコンディショニングについて)

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 声帯は基本的には丈夫な器官で、1秒間に数百回の振動を繰り返しても、きちんとケアすればその健康を保つことができます。ケアとして最も重要なのは、吸入器を用いた吸入と、クーリングダウンとしてのハミングの励行です。とくにハミングは、歌唱後に行うことで、そのあとに生じる声帯の炎症を減弱させる効果が証明されています。
 しかし、いかにケアをしたとしても、限度をこえた強度や長時間の発声で、声帯は炎症をおこします。声帯に加わった物理的刺激で声帯内の血管から液体成分の漏出が生じ、腫脹(はれ)がおこります。これが固定してしまったものが声帯結節です。一方、さらに強い刺激が加わって声帯内の血管が破綻し、出血した後に、出血内の成分が吸収されずに残ったものが声帯ポリープです。声帯結節と声帯ポリープは、声帯の振動と閉鎖の邪魔になって、歌声の障害を起こす最も重要な原因です。
 一方、長く歌唱を続けていると、声の持久力が低下してくる場合があります。これは、長年にわたる炎症で、声帯内の血管が発達し、特に横方向に伸びる血管からの液体成分の漏出が多くなるためだと考えています。院長は、その治療をライフワークとしています。

・日本語の歌唱について(院長による仮説です)

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 声には大きく分けて声帯が振動して出る音が含まれる有声音と、声帯を呼気が素通りして(その時は声帯から音が鳴らないように、声帯は開いています)、口腔内などで主に舌を使って鳴らす無声音があります。日本語という言語は、標準的にはほぼ全ての音節が母音で終わる開音節言語で、母音の要素が強い言語です。母音は有声音であるため声帯の閉鎖度が高く、子音特に無声子音の目立たない言語だということができます。また、日本語は連音現象が少なく、はっきりと言葉を言おうとすると音が切れやすくなっていく特徴があります。このような特徴のある日本語をメロディーに乗せる場合、特に無声子音を伴う音(カ行・サ行・タ行)を高くする音の移動で歌う時には、、声帯は極めて速いスピードで精密な調節を遂行する必要があります。ごく短時間声帯を開いて無声子音を口腔内で発した後、すぐに、声帯を閉じるのですが、その際に内筋は前筋と拮抗しながら最適な収縮を行わなければなりません。この調節は非常に微妙で、コンディションの悪い中で無理に歌ったり、複数ジャンルの歌唱法を平行して行ったりすると、調節障害に陥ることがあります。前述した歌唱中の調節不調で裏返ったり詰まったりする状況は、この場面で最も頻繁に生じます。以下に、日本語の歌唱に特有の調節障害について詳述します。

日本語歌唱不安定症について(院長による仮説です。2017年12月記。)

近年の日本語ポップス界で多発している症状

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 近年、日本のポピュラー音楽界では、声帯に器質的な問題がないのに、歌声の調節が不調に陥ってしまう歌手が増えていると言われています。マスコミでも、「ジストニア」や「機能性発声障害」という名称で報道されることが増えていますが、この症状については、専門的に診療している医療機関はほぼなく、病態についての統一的な見解もありませんので、マスコミの情報やインターネット上の情報は、断片的なものにすぎません。院長自身は、パフォーマーの声を専門的に診療する医療機関に勤務していた関係で、2009年ごろからそのような症状で受診される歌手の診療を行ってきました。その数は50人以上となっていますが、クリニック開院という状況もあってか、やはり最近はこの症状を訴えて受診する人が増加している印象を持っています。2011年からはこの状態に関する学会発表も行っていますが、まだ症例報告レベルにとどまっており、生理学的なメカニズムまで踏み込んだ研究には手を付けられていないのが現状で、本当のことは何もわかっていないと言わざるを得ません。しかし、おそらくこの症状と向き合った経験は国内で最多だと思いますので、現在わかっていることをここに記そうと思います。

典型的な症状

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 もっとも典型的な症状は、歌っているときに声が裏返ってしまうというものです。しかも、地声高音のテクニック的な限界付近ではなく、男性だと真ん中のド~ミ(C4~E4)周辺、女性だとそれより半オクターブ高いあたりの、それまでは全く無理なく出せていたような高さを地声で出そうとすると、不安定な裏声になってしまいます。はじめは歌詞の中の無声子音(カ行、サ行、タ行、ハ行)の後に少し裏返る程度ですが、場合によっては無声子音の後や、歌詞をのせない発声練習でも症状が現れるようになります。多くの場合、上昇する音の入りだけに症状が出ますが、長引くと持続音の途中でも症状が出現するようになります。「裏返り」というのは、本来地声で発声するべきところが裏声になるわけですから、内喉頭筋の働き方で言うと、地声を出すために収縮すべき内筋(甲状披裂筋)が、声を高くするための前筋(輪状甲状筋)の収縮との拮抗状態を保てずに弛緩してしまう状態だと考えられます。
 典型的ではない似た症状として、裏返ることは少ないものの、音の入り際に息が抜けてしまう状態になる場合もあります。スタカートが極端に苦手になる状態です。この場合、本来は呼気の開始と同時もしくは先行してに起こるべき声門閉鎖が遅れた状態と考えられ、声帯を開く側筋(外側輪状披裂筋)に緊張が残り、弛緩が遅れた状態と考えられます。
 一方、裏返りとは逆に、声が詰まり気味になるという症状の場合もあります。これは、歌声だけの不調として裏返りと同類に括れる状態なのか、それとも「内転型痙攣性発声障害」という、話声では比較的知られた疾患の一亜型なのか、判然としません。いずれにしても、正常な状態よりも内筋が過緊張に陥っていると考えられます。
 また、声帯の調節とは特に関係なく、下顎や舌といった構音器官が思ったように動かないという状態になることもあります。これは声帯の調節不調に合併して生じることもありますし、単独で生じることもあります。
 注意しなければならないことは、上記のような症状が、歌唱のキャリアの中で新たに出現してくるということです。それまで何の不自由もなく可能だったことができなくなるのが症状であって、初めからできないのは単なる未熟歌唱です。周囲も含め、この点を間違えてはなりません。

発症のきっかけ

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 発声時の安定した力の入れ加減を不安定にするような種々の出来事が発症のきっかけになることがあります。例えば、アコースティックで活動していた人がバンド編成でツアーを回ることになった、風邪をひいて声が出にくい状態で本番をこなし続けなければならなかった、複数の歌唱スタイルに挑戦しようとした、声帯の手術を受けた、等です。しかし、特に誘引なく発症することも多くあるのが実情です。ただ、よく話をきいてみると、後述するように歌唱の中で、「ことば」すなわち日本語を伝えようとする意識を強めていく中で症状が出現してくることがほとんどのようです。

日本語歌唱で多発

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 この症状は、事実として日本語ポップスシンガーに多発しています。バイリンガルの歌手でも、日本語歌唱の際にのみ症状が出現するといいます。また、日本語ポップスであればジャンルは問いません。クラシック歌手で、日本語ポップスを歌うようになった時に発症した症例もあります。また、発症した歌手は、ほぼ全員、歌唱の中で「歌詞」「ことば」を重視するように意識する中で発症したといいます。この原因は正確にはわかりませんが、上記日本語の歌唱についてに示したような日本語という言語の特質と、高音地声を維持しての音程変化が激しい近年の日本語ポップスのメロディーとの組み合わせが、非常に高度な喉頭調節を要求するためだと想像できます。高音地声は、前筋と内筋が、非常に高い緊張状態で拮抗する状態で、そもそも危ういバランスで成立する発声です。これを近年の日本語ポップスのようなメロディーに日本語の歌詞を乗せながら成立させるには、極端に速いスピードで調節を行い続けなければなりません。近年の日本語ポップスの楽曲を歌うことは、声帯の調節としては超絶技巧の器楽曲を練習するようなものであると言うことができます。

ジストニアなのか

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 この日本語歌唱不安定症と類似した疾患として、特発性動作特異性局所性ジストニアの一種とされている「ミュージシャンズ・ジストニア」を挙げることができます。詳しい内容はここでは触れませんが、特発性動作特異性局所性ジストニアは、高度の複雑さと正確さを必要とする反復動作を、長年にわたって行ってきた身体部位に発症すると考えられています(引用:ジャウメ・ロセー・イ・リョベー編 どうして弾けなくなるの?<音楽家のジストニア>の正しい知識のために)。要するに、生理的に無理な動作をやりすぎたために、妙なクセがついてしまった状態と言えます。人間の体は、拮抗的な緊張を保った動作をし続けると、その動作が破綻することがあるようなのです。動作を調節する脳の神経回路のバグのようなものです。ゴルフや野球で言われるイップスもその一種だと言われています。ミュージシャンズ・ジストニアはギタリストやピアニストの手、管楽器奏者の唇などに生じるものが代表的とされていますが、現在まで、歌手の声帯調節に生じるものについては、痙攣性発声障害と混同された記述以外には、学術的にまとめられたことはありません。
 ミュージシャンズ・ジストニアの平均発症年齢(31.2歳)は、院長が扱ってきた日本語歌唱不安定症の平均発症年齢(32.1歳)と極めて近く、両者は極めて類似したものである可能性が高いと考えられます。ジストニアの特徴として、①常同性(常に同じ症状)②動作特異性(ある動作をした時だけ)③感覚トリック(他の動作や感覚刺激で症状軽快)④早朝効果(起き掛けの症状軽減)⑤オーバーフロー現象(症状の拡大)⑥フリップフロップ現象(偶発的な劇的な症状軽快)が挙げられますが、日本語歌唱不安定症は、いずれも満たします。(この節は、2014年11月3日 第4回日本音楽家医学研究会における長谷川修先生の講演「余計なところに力が入る病気(ジストニー)の理解と対策」を参考にさせていただきました。)

ミュージシャンズ・ジストニアとの相違点

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 日本語歌唱不安定症はミュージシャンズ・ジストニアの一種と言えそうですが、相違点もいくつかあります。まず、最も典型的な症状である裏返りは、内筋が不適切に弛緩(力が入っていない)した状態と考えられるので、不随意な筋収縮が生じるというジストニアの定義から外れる可能性があるということです。もちろん、拮抗筋の不随意な収縮による可能性もあります。もう一つは、ミュージシャンズ・ジストニアで生じる手指や口唇と異なり、声帯を調節する喉頭筋には、固有感覚がないということです。手足や口唇は、固有感覚によるフィードバックを常に受けながら動作の調節をしており、そもそも随意的に細かいコントロールをする器官です。それがコントロールできなくなる訳ですから、不調の度合いは深刻だと言えます。これに対し、声の高さや地声裏声の度合い・息漏れの度合いなどをコントロールする内喉頭筋には固有感覚はなく、動作を調節する際に固有感覚としてのフィードバックはありません。聴覚を介しての間接的なフィードバックはありますが、そもそも運動プログラムとしては一方通行に近い形で成立しているのではないかと考えられます。したがって、不調に陥った動作、誤ったプログラムを書き換えるように改善するための再教育は、手足や口唇よりは、成立しやすいのではないかと考えています。ミュージシャンズ・ジストニアは、極めて治療に難渋することが知られていますが、日本語歌唱不安定症は、下記に示すようなコンセプトでリハビリすれば、比較的軽快しうるのではないかと感じています。院長は当初、この状態を「歌声イップス」や「歌声ジストニア」と呼称することを提案していましたが、これらには治りにくいイメージや、精神的なものであるというイメージがあるため、現在は使わない方がよいと思っています。

レガートの乏しい歌唱で発症

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 前述したように、この状態に陥った歌手の多くは、歌唱の中で「歌詞」「ことば」を重視するように意識する中で発症したといいます。その際に、ハキハキと言葉を発するために顎の動きを強調するようにしていたという経験を多くの歌手がしています。日本語は、はっきりと言葉を強調する際に音が切れていく特徴がありますから、そういう意識では、音同士のつながりが犠牲になっていきます。音楽用語で音のつながりをレガートと言いますが、言葉を強調するあまりレガートが犠牲になった状態を反復することで、日本語歌唱不安定症は発症する可能性が高いと考えられます。
 その根拠は、歌唱時の喉頭所見にあります。症状のある歌手の歌唱時の声帯を観察すると、声帯および声帯の開閉を受け持つ軟骨が入っている披裂部という部分が、一音一音バタバタと細かな開閉を繰り返すような動きをしています。これは、会話の時の声帯の状態に近い所見です。一方、症状のない歌手とくにレガートの巧みな歌手の歌唱時の声帯を観察すると、歌詞が日本語でも歌唱中の声帯および披裂部はピタリと閉鎖したままです。ブレスとブレスの間は、音程や語音が変わっても声帯を閉鎖したまま連続的に音を出し続けているという印象で、会話の言葉を発する時には開くはずの無声子音を発する時でさえ、披裂部に一瞬の動きがあるだけで、閉じたままのように見えるのです。
 このことから、レガート歌唱では、声帯は一定のポジションから少しの変化を行うだけの楽な運動をしているのに対し、言葉を強調しすぎたレガートのない歌唱では、声帯は一音一音を区切っていちいち発声しなおすような状態にならざるを得ません。その動作を高音の地声で素早く繰り返すことは、「高度の複雑さと正確さを必要とする反復動作」となり、発症の要因になるのだと考えられます。また、声帯以外の症状についても、同様に言葉を強調する時の構音動作が問題なのだと考えられます。以上は完全に院長の推測ですが、環境を整えて、喉頭筋電図検査などで症状発現時の生理学的なメカニズムを明らかにしたいと考えています。

日本語のレガート化について

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 洋楽ポップスが日本に入ってきた1970年代初頭、日本語ロック論争というものがあったそうです。ロックのメロディーに日本語を乗せるべきか、英語のまま歌うべきかということが、真面目に議論されたようです。それまでの、伝統音楽をはじめ、比較的ゆったりとした動きのメロディーであれば、日本語をそのまま乗せることにもさほど問題は生じなかったのですが、ロックを土台にした洋楽の素早いメロディーの動きに、日本語が本質的に乗りにくいということから巻き起こった議論であると思われます。今となっては馬鹿らしい議論とも思えますが、当時の歌手が、日本語をレガート化する試みをいくつか行ったことは銘記していてもよいと思います。いわば、日本語を外国語化してレガートしやすくする試みなのですが、現代では大御所とされる歌手たちが、それぞれの個性として確立したやり方です。その流派は主に三つあり、第一に「あいまい母音化」、第二に「子音を強調」、第三に「鼻にかける」です。いずれも音のつながりがよくなり、日本語歌唱不安定症の歌手が、このようなスタイルを取り入れると、症状が少し軽減することがあります。
 しかし、現代においてそれらのスタイルを取り入れることは、あまりにクセの強い歌唱となり、ものまねをするならともかく、あまり勧められるものではありません。現代では、正統的な日本語としての発語とレガートを両立することが理想であり、求められていると言えるでしょう。日本語歌唱不安定症の予防も、回復のためのリハビリも、この両立を目指し、日本語としてきれいに聞こえながら、レガートを目指さねばなりません。レガートは音の流れを生み出す基本技術であり、歌手であれば身に着けておく必要があると考えますが、日本では、ジャンルを問わず多くのボイストレーニングに現場では比較的軽視されている要素のように思います。そこでは、どちらかというといわゆる発声を重視し、ある高さでの一発のいい声、を目指しているように思えます。しかし、声帯の筋肉の働きを考えた時、歌唱の中で最も重要なのは、言葉を乗せた時の音の流れです。欧米では、言語の特性もあってか当然のように重視されているのですが、日本でも、歌唱を評価する際にレガートが重視されるようになることを願います。

3つのレベルからのレガート

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 発声の調節には、呼吸・声帯・声道の3つのレベルがあります。レガートも、この3つのレベルから考えることができます。声帯におけるレガートは、上述したように、声帯がバタバタと閉じたり開いたりせずに、ピタッと閉じたまま歌うということですが、声帯には感覚がないので、それを意識して行うことはできません。院長も、日本語歌唱不安定症に対して、当初は声帯自体の巧緻性を訓練するようなリハビリメニューを考えていましたが、あまり画期的な成果は上がりませんでした。現在では、声帯のレガートを実現しやすいように、呼吸および声道を調節して間接的に声帯のレガートを導き出し、その状態の運動学習を繰り返すことが大切だと考えています。
 呼吸においては、呼気圧の保持すなわち「支え」の確立が何よりも大切です。詳しくはここでは省略しますが、特に腹式の「支え」は基本技術として獲得したいものです。腹直筋を収縮することなく、横隔膜を吸気位置に保つことによって腹圧をキープし、一定の呼気圧を保ちます。これにより、一音一音にスタッカート的に圧を送り込むのではなく、ブレスとブレスの間には持続的に一定の圧がかかることになります。そうすると、実際には音が切れる無声子音の部分も、レガート感を持って発声する土台ができることになります。また、歌唱中に呼吸にのみ意識を集中することは、感覚トリック効果を生み出し、声の症状を軽減することにつながることもあります。
 声道の調節は、リハビリの大半を占めますので、ここで全てを書ききることはできません。声道は大きく分けて、声帯からタテに伸びる空間と、口の中のヨコ空間の二つに分かれます。大まかには、タテ空間が「響き」(共鳴)を、ヨコ空間が「ことば」(構音)を調節しているといえます。タテ空間はジャンルおよび声の種類によって様々なバリエーションがあり、最もアーチスティックな部分であり、疾患にはあまり関わらない部分と言えるかもしれません。これに対し、ヨコ空間は、日本語歌唱不安定症の核心とも言える部分です。結論から述べると、日本語を発するヨコ空間の操作を、下顎の動きに頼って、いわば顎をパクパクさせることを中心に行うと、音はつながりを失いやすくなります。言葉を顎に頼っていて、舌の動きが固くなっている状態です。これに対し、言葉の生成を下顎の動きではなく、舌と軟口蓋の動きを中心に行うと、音のつながりが実現しやすくなります。いわば構音からのレガートですが、簡単に言えば、言葉をつくる意識の中心を、口の中の前下ではなく、奥上に持つということです。勘のいい歌手は、このアドバイスだけで、不調から脱することがあります。実際のリハビリでは、このことを意識しやすい音を用い、徐々に構音のレガートを実現していきますが、各人によって癖のバリエーションがあり、細かい修正が必要になってきます。

イヤモニの普及は根本原因ではない

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 近年、ライブコンサートの現場ではインナーイヤーモニターいわゆるイヤモニが普及し、時を同じくして日本語歌唱不安定症も増加しているため、イヤモニがその原因のように語られることがあります。実際、日本語歌唱不安定症の歌手は、モニタリングの状況で症状の出方が大きく変化します。イヤモニをする方が症状の悪化する人もいれば、軽快する人もいます。現場として、症状が軽減するようなモニター環境を調整することは極めて大切なことです。しかしこれは、発声調節が、筋肉からの固有感覚の代わりに、聴覚でフィードバックを受けることから考えると当然のことであり、原因をイヤモニに求めるのは問題があると考えます。ジストニア患者では、脳の中の運動野とともに感覚野に変化が生じていることも知られており、複雑な運動調節には、アウトプットだけでなく、インプットも重要な役割を果たしているということの表れだと考えられます。

緊急提言

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 真の原因は近年の日本語ポップスの楽曲と現場と歌唱の傾向にあると考えざるを得ません。これまで述べてきたことに加えてまとめると、①音数の多い歌詞を、テンポの速いメロディーにのせる楽曲 ②より歌詞がはっきりと聞こえるように求め、またより情感や切迫感が伝わるようにキーを高めに要求し、スケジュール的にも無理を求める制作サイド ③レガートを重視しない歌唱スタイルと歌唱指導 の3点に要約されると考えます。それぞれのレベルで今、求められるのは、無理なキーで歌詞をハキハキと、浅い共鳴で歌うことを良しとしないこと、言い換えればレガートを評価する価値観だと思います。このことを、制作サイドと歌手と発声歌唱教師に共有していただきたいと、強く願います。

治療

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 日本語歌唱不安定症の改善を図る方法は、レガートを重視した歌唱リハビリテーションに尽きます。しかしその内容は、疾病に対するリハビリというよりは、歌唱の基本技術であるレガートを身に付ける訓練に近いものです。徹底的にレガートを追求し、声帯にレガートする動きを再教育するのです。理想的には、悪化を招くであろう現場を一定期間離れて、日本語の歌詞を用いずに訓練をしたいものです。現場に出ながらの訓練では、訓練で少しいい感覚をつかんでも現場でまた逆戻りすることが多く、能率が悪くなる場合が多くあります。また、症状が遷延していて、ジストニアと呼んで差し支えない程度に悪化している場合は、ジストニアの治療薬を内服すると、改善のきっかけになることがあります。しかし内服が根本治療ではなく、少し改善させて訓練を行いやすい状態にし、あくまでも訓練で改善を図っていくのが正統的だと考えています。

QandA

 保険診療はおこなっていますか?おおよその料金は?

 当クリニックは保険医療機関です。したがって何らかの声の症状がある場合、保険診療でまかなえます。声帯をチェックするファイバー検査、音声の専門的検査、治療全てが保険診療です。
 重度の声帯炎で本番が近い場合、声帯チェックをして点滴・院外処方などを行うと、3割負担で約¥5000となります。また、長期間声の不調を抱えていてその原因を究明するための受診の場合、声帯のチェックの他に、詳細な声の検査(音声機能検査・音響分析)を行うことが望ましいですが、この場合は3割負担で約¥7000となります。
 一方、声に何も症状がない場合に、自分の声帯をチェックしたい時などは受診ではなく健診となり、料金は自費となります。声帯のチェックのみで ¥5000、声帯チェック+音声の詳細な検査 ¥10000 等です。
 また、日本語歌唱不安定症などに対する歌声の特殊なリハビリも、それだけで受診する場合は自費診療となります。料金は内容により異なります。レクチャーのみ ¥3000(20分)、レクチャー+レッスン¥4000(20分)が標準的料金です。

 予約の取り方を教えてください。

 基本的にはお電話での予約をお願いいたします。お電話が繋がらない時間帯のみ、web予約をお願いしておりますが、web予約の枠が埋まっていても、お電話していただくと予約可能な場合があります。

 駐車場はありますか?

 申し訳ありませんが、当クリニックの専用駐車場はありません。近隣のコインパーキングをご利用下さい。赤坂Bizタワー地下駐車場が便利です。

 薬の処方について教えてください。

 基本的には院外処方ですが、時間に余裕がない場合などには院内処方も薬によっては可能ですので、受診時に医師にお伝え下さい。

 診察の様子を人に聞かれたくないのですが。

 当クリニックの発声室は防音室ですが、診察室も、ある程度の防音壁・防音ドアとし、診察の様子が待合室にあまり聞こえないように配慮しています。

 ボイストレーニングはしていただけるのでしょうか?

 当クリニックはあくまでも医療機関です。医療は、患者さんが障害を受ける前の元の状態に戻すこと、すなわちリハビリテーションが役割です。したがって、元の状態よりもさらによい状態を目指す、ハビリテーションは、医療の守備範囲外だと考えています。いわゆるボイストレーニングはリハビリテーションではなくハビリテーションに含まれると考えられるため、基本的には当クリニック内では行ってはいません。ただし、現在の歌唱スタイルでは障害の反復が予想される場合、疾病予防としての歌唱訓練は希望がある場合行います。

 声の調子が悪いのに稽古が続き、困っています。本番のどれくらい前に受診すれば、間に合いますか?

 ご質問が声帯炎の場合とすれば、なるべく早く受診いただくのがよいと思います。声帯炎を無処置のまま稽古を続ければ、どんどん悪化する可能性もあります。ただ、どうしても早期に受診できない場合もあるかと思います。ジャンルや声帯炎の程度にもよりますが、本番3日前に受診して集中的な治療を受けていただければ、何とかしのげる場合が多いと考えています。

 声の症状以外はどんな病気に対応していますか?

 耳鼻咽喉科専門医として、みみ・はな・のどの一般的な疾患に対応いたします。また、当クリニックの治療だけでは不十分と考えられる時は、速やかに他病院を紹介いたします。

診療案内

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耳鼻咽頭科

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ご予約について

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